ごあいさつ

 

 薄紅色の桜が咲き誇る4月1日、平成27年度会期がスタートいたしました。全国初の女性産婦人科医会長として伝統ある京都産婦人科医会の代表を務めさせていただく重責を日々感じております。今会期は、3月の総会におきまして会則の一部改定をお認めいただきましたことにより、今回を限りとして任期が3年となります。これは公益社団法人日本産婦人科医会と会期交代年度が一年ずれていたことを調整するためのものです。

 

 近年、産婦人科医は今まで以上に多くの局面で必要とされる立場にあると思います。その一つが少子化問題です。少子化対策のひとつである子育て支援に産婦人科医としてかかわれることは多くはありません。しかしながら、多くの若者が理想としている2人の子供を持つということを実現するために必要な正しい知識を与える、この役目は産婦人科医が最適です。今まであまり立ち入れなかった教育の世界に何とかして食い込めるよう、行政に働きかけていく必要があります。また日本産婦人科医会の目標の一つが妊産婦メンタルヘルスケアの充実です。特定妊婦のケアをしていくことで児童虐待特に0歳児虐待の減少を図ることを目的としていますが、望まない妊娠の末の分娩や若年出産など、児童虐待につながりかねない要素を減じていくためにも正しい性教育が望まれます。

 

 また京都府とともに設立準備をおこなってきた性被害者のためのワンストップセンターが、やっと本年7月より始動する予定です。性犯罪を少しでも減少させるためにワンストップセンターの稼働が抑止力となることが期待されます。そのためには可能な限り確実に証拠を採取する必要があり、ここにおいても産婦人科医の関与は非常に重要です。

 

 一方産科医療に目を向けてみますと、帝王切開点数削減問題、京都府の分娩費用が近隣府県に比べて比較的低価であること、分娩取扱医が減少していること、など看過できない問題が山積しています。行政側の認識を変えていくことは打開策の一つであるはずで、地方における医療の地域ビジョン策定の段階からの行政への働きかけが必要になってくると思われます。

 

 HPVワクチンも推奨にはまだまだいたりそうにありません。であるならまずは検診率をあげることが重要な課題です。さらに風疹も、国の目的としている2020年までに風疹を撲滅するためには風疹ワクチンの接種率を上げることも努力せねばなりません。

 

 私たち執行部は会員の先生方に対し多くの情報を発信していくことを一つの目的としております。たとえば2020年4月から完全移行される日本専門医機構による新専門医制度。これらの情報をいち早く先生方にお伝えするためにもぜひ医会ホームページの会員サイトへの登録をお願い申し上げます。

 

 私は今年還暦を迎えました。人生の一つの区切りの年に大役をいただいたことを天命として向後は滅私奉公の精神で会務に邁進してまいります。これからもご厚情を賜りますようお願い申し上げますとともに会員各位の益々のご健勝ならびにご発展を心よりお祈り申し上げます。

平成27・28・29年度会長

田村 秀子

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